◆住宅カンペブログ◆

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◆雨漏りしにくい家づくりを ~できる対策4つを紹介~



 

今回のテーマは「雨漏り対策」です。

 

 

 

こんにちは。ぽへです

今回の記事では、雨漏りしにくい家づくりのために注意すべき項目についてピックアップして書いていきます!

 

 

エ建売でもついてるほどバルコニーって人気なんです!あとは軒ゼロにして、天窓なんかもどうでしょう!?^^

外観や意匠性も大事だけど、長持ちする家を作ろうよ...!

 

 

今回は検討してみてほしい5つのポイントを書いていきます。よければ最後までご覧ください。

 

 

 

さて、今回のクイズはこちら!

Q. 天窓の有無で雨漏りリスクってどれくらい変わる?

 

この記事を読めばきっと答えられると思いますので、ぜひ探してみてください!

 

 

 

 

住宅の耐久性は最重要項目です…!

 

 

 

 

 

Pick up!

Vol. 79「雨漏り」

Vol. 13「バルコニー」

 

 

雨漏りの発生件数は?

(公財) 住宅リフォーム・紛争処理支援センターの統計によると、2021年度の電話相談における住宅のトラブルに関する相談のうち、雨漏りやひび割れなどの不具合が相談の3/4を占めているようです。

統計・資料等|(公財) 住宅リフォーム・紛争処理支援センター

 

 

新築住宅で11,216件の問い合わせがあるとのことですが、

これは2021年度の新築住宅の着工数を母数とすると、1.3%(持家に限れば 3.9%)もの割合になります。

(令和3年度 新設住宅着工戸数:856,484戸、持家:285,575戸)

報道発表資料:建築着工統計調査報告(令和3年計分) - 国土交通省

 

つまり100軒に1軒は新築にもかかわらず何かしらの不具合が生じているんですね...。

しかもこれは問い合わせがあった範囲ですので、顕在化していないトラブルもあるでしょうし...。不具合の割合はもう少し高くなるかもしれません。

 

 

 

また不具合が生じている相談における不具合事象は、

戸建住宅では「ひび割れ」「雨漏り」「性能不足」の順で相談が来ているようです。

統計・資料等|(公財) 住宅リフォーム・紛争処理支援センター

 

こうやって見ると、雨漏りは比較的よく発生する住宅トラブルのようです。

 

 

 

雨漏りの原因は?

雨漏りは、ほとんどが雨に触れる部分で発生します。

 

以下の資料によると、「外壁」「バルコニー」「屋根」「開口部」が主要な雨漏り箇所となっているようです。

事例から学ぶ住宅トラブルとその実態(一般財団法人 住宅保証支援機構)

 

もう少し詳細な原因を見てみます。

まもりすLetter Vol.07(2019/6/21)

「施工不良」という文言が目立ちますが、原因の多くは「雨水が侵入する」「うまく排水できない」等だと考えられます。

 

なので「雨水が入りにくい」「万が一入ってしまってもしっかり抜けるようにしておく」などの対策が必要になります。

 

 

気をつけるポイント!

それでは雨漏りしにくい家づくりのために、施主が気を付けられるポイントを5つ紹介します!

 

① バルコニーはなくそう!

建売住宅などでもよくついているバルコニー。本当に必要かどうか、よく考えましょう!

我が家の最初の提案でも、バルコニーはついていました。

でもメンテナンス性や使用頻度、洗濯物をわざわざ2階で干すか?などを考えた上で、なしにしました!

 

 

「デザインがいいから」

「最初の間取りに入っていたから」

 

そういって採用されるケースももちろんありますし、限られたスペースで外とのつながりができるのはすごくいいと思います!

 

 

 

ただ、住宅の耐久性、特に雨漏りについてはマイナスになるということは十分知っておいてください!

 

 

特に「ルーフバルコニー」は、雨漏りのリスクが大きく上昇します。

事例から学ぶ住宅トラブルとその実態(一般財団法人 住宅保証支援機構)

ルーフバルコニーがある家とない家では、雨漏りリスクが少なくとも8倍程度には上がることが報告されています。

 

 

 

またバルコニーは防水性能を維持するために、維持費、修繕費も必要になってきます。

自宅の修繕費、築30年で900万円超 計画的な貯蓄不可欠(日経新聞

 

戸建ての場合、この男性の家のように、外壁や屋根の塗装・補修などがおよそ15年程度で発生し、費用は数十万円から100万円程度かかる例も多い。

トータルの費用はどれくらいになるのか。不動産コンサルティングのさくら事務所(東京・渋谷)の試算だと、標準的な戸建て住宅(木造2階建て、延べ床面積116平方メートル)では築後30年の修繕費用は基本的な項目だけで900万円を超す。シロアリ対策、給排水管や給湯器の交換など様々な工事が積み上がると、負担は徐々に重くなる。

 

こういった長期的に考えてみた上で、実生活での活用シーンと照らし合わして検討されることをおすすめします!

 

 

 

バルコニーの雨漏り対策としては、

そもそも「ルーフバルコニー」を付けない

がベスト、ということになるのですが、それでも外に出る空間が欲しい、という方は「ベランダ」を検討してみてください。

 

バルコニーとベランダは似ているようで大きく異なる点があります。

それは屋根があるかどうか、です。

 

バルコニーがまずいのは、屋根がないために雨水が簡単に侵入できてしまうことです。それを解消するために、最近では「インナーバルコニー」という形で外に出る空間を確保している住宅もちらほら見かけます。

 

 

 

また屋根のあるベランダでも雨水は侵入してくるので防水加工は必須です。その場合、少しコストは上がりますが、一般的なFRP防水ではなく、金属防水をお勧めします。

 

 

こちらの動画が参考になりました!

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www.youtube.com

 

ただベランダやインナーバルコニーにしても、

それらがない家と比較したら雨漏りしやすい箇所が増えることには変わりがないので、よくよく検討されることをオススメします。

 

 

 

 

② 屋根形状はシンプルに

屋根はシンプルな形にしましょう。

間取りを優先して屋根などを考えないと、屋根が凸凹になってしまい、凹部分に雨水が溜まりやすく、雨漏りリスクを高めることになります。

切妻屋根と段差屋根との排水の差

 

 

また例えば陸屋根などは、バルコニーと同じく雨がそのまま当たるような状況なので、排水計画をしっかりしないと、雨漏りリスクが高まります。

 

以下の調査では切妻屋根と比較して雨漏りリスクが約2.7倍にもなるといわれています。

※寄棟や方型屋根だと雨水が侵入しにくいので雨漏りリスク的には望ましいようです。

事例から学ぶ住宅トラブルとその実態(一般財団法人 住宅保証支援機構)

屋根部の水勾配、パラペットの高さや納まり、排水溝及びドレインの適切な設置と、日常の清掃等が重要である。こうした不安要素の多い工法であり、かつ、その処置が不十分なために事故リスクが高くなったと考えられる。

 

こう書いてある通り、日常的な清掃が必要になってきます。

家の中の掃除だけでも時々面倒くさくなる時もあるのに、外の掃除までするでしょうか...?

 

 

 

③ 軒はなるべく出そう!

軒下などの「半ソト」空間や、日射遮蔽の観点からも重宝される軒ですが、近年はスタイリッシュな外観が好まれている傾向もあり、「軒ゼロ」住宅も増えています。

軒ゼロ住宅の例

 

ただし、軒ゼロは雨漏りのリスクが高くなることは十分理解したうえで採用するか検討されることを強くお勧めします!

事例から学ぶ住宅トラブルとその実態(一般財団法人 住宅保証支援機構)

 

軒の出が小さい場合、雨の遮蔽効果が低く、雨がかりとなる壁面の面積が大きくなり、事故リスクが高くなります。

また風の影響などで軒裏に雨水が回り込んだ際に、軒裏と外壁の取り合い部に雨水が到達することがあると想定されています。

 

このことからも、

軒の出寸法は300mm以上が望ましい。 

と住宅保証支援機構は提唱しています。

 

 

こちらの動画が参考になりました!

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www.youtube.com

 

 

 

④ 天窓はやめておく!

採光のために採用される天窓。

https://alumi.st-grp.co.jp/products/window/starfullv/

壁などをきれいに残したまま、優しい光を取り込めるので大手メーカーなどでも提案されているケースをよく見かけます。

 

しかし個人的には、2つのリスクを感じたので我が家では採用しませんでした。

 

 

まずは雨漏りリスクですね。

事例から学ぶ住宅トラブルとその実態(一般財団法人 住宅保証支援機構)

天窓の有無で雨漏りリスクが3倍変わります。なんとなくそうなのではと思っていましたが、実際こんなに数字に表れるものなんですね。

 

天窓を付けたら雨漏りする、というわけでは決してないのですし、施工をしっかりやれば雨漏りは防げると思います。

私がお願いした工務店ではあんまり実績がなかったようだったので見送りにしました。自分たちにとって必須でないものにコストとリスクを払うのは馬鹿げてるよね、という考えなので。

 

 

あとは日射制御リスクですね。

夏場の真上からの日射を、屋根にも上れない施主がどうやって防げるんだろう?って考えてたら、気づいたら間取りからはなくなっていました。

 

ちなみに天窓採用されている方、日射はどうやって防いでいるんでしょう?本当にわからないので教えてください...。

 

 

⑤ 通気や防水は確実に!

通気層は本当に重要ですよ。通気層がないケースでは、雨漏りリスクが3倍以上増加することも報告されています。

 

また通気層は最低15mmといわれているようですが、外壁によってその程度は変わってきますし、雨水が侵入した時の逃げ口となるので確保できるなら30mmくらいほしいところではあります。(その場合は二重胴縁になるのかな...?)

 

これは施主が努力しても変えられないケースが多いので、事前にヒアリングして把握しておくか、過去の施行例などを見て情報を得るしか防ぐ方法はないかもしれません...。

ちなみに我が家はガルバリウム外壁なのですが、横胴縁で厚み15mmで施工されていました。( ;∀;)

我が家の通気胴縁

 胴縁間の隙間は指摘して監督さんに対応していただけたのですが、胴縁の厚みは標準から変更することはできませんでした。(施工要領を添付して30mmに足りてませんでした、と連絡しました。

 

外壁メーカーの施工要領には「18mm」での施工が推奨されていました。

外壁の施工要領

 

また防水シートについても施工精度が重要です。

最近気密シートの認知度は上がってきましたが、透湿防水シートももっと着目されてもいいのにな、とは思っています。

 

 

 

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以上、検討できる雨漏り対策5つでした。

 

 

ただこれをしたからといって雨漏りが完全になくなるわけでもなく、結局は上記した報告書にもありましたが「施工不良」による雨漏りが多いのが現状です。そのため、私たち施主ができることには限界があります。

 

雨漏りを防ぐ一番の方法は、雨漏り対策を真剣に考えてくださる工務店に依頼することかもしれません...。

 

雨漏りをなくすことは難しくても、とる必要のないリスクはとらない方がいいよね!という程度でこれらの情報を活用していただけると嬉しいです!^^

 

 

 

まとめ

それでは今回の記事をまとめます!

☆POINT☆
  • 新築の数%では不具合が生じており、その主要な原因は「雨漏り」や「ひび割れ」!
  • 雨漏り対策は「バルコニー」「屋根形状」「軒」「天窓」に注意しよう!
  • しっかり施工してもらうことが一番の対策!実績と知見のある工務店にお願いしよう!
  • 雨漏りに限らず、とる必要のないリスクはとらない方がいいよ!

以上です。

 

 

 

ちなみにクイズの答えは…!

A. 天窓がない時と比べて、リスクは約3倍に!

でした~!

 

 

 

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最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

皆さんが素敵なおうちを建てられますように...