◆住宅カンペブログ◆

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◆浴室乾燥はCFファン? ~第三種換気とCFファンを考える~

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こんにちは。ぽへです

今回のテーマは「浴室の換気とCFファン」です。

 

 

気温も下がり、乾燥が気になってくるこの時期、高性能住宅の施主にみなさんはどんな工夫をしているのでしょう?

 

Twitterのタイムラインを見ているだけで、実際に住んでからやってみたいことがたくさんあります。

その中でも今回私が気になったのは、

「浴室の換気に関する議論です。

 

 

せっかく高断熱高気密住宅に住むのなら、温熱環境も良くしていきたいですよね。

 

 

浴室の換気?局所換気なんでそこまで気にしなくていいですよ!

浴室って温熱環境的に重要な要素だと思うんだけどな…。

 

 

 

今回は「浴室の換気」について、自分なりの考えを書いていきます。まだ住んで実践しているわけではないので、あくまで机上の空論として見てやってください。

 

 

 

さて、今回のクイズはこちら!

Q. 浴室を乾燥させる方法は?(2つ)

 

この記事を読めばきっと答えられると思いますので、ぜひ探してみてください!

 

 

 

 

 

浴室だけじゃないけど、換気は難しすぎる。

 

 

 

Vol.50「浴室の乾燥」

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Vol.50「浴室の乾燥」

 

 

浴室換気の重要な要素

個人的な考えとして、浴室換気には次の2つの要素があると思っています。

  • 湿気の排出(排気)
  • それに伴う室内からの給気

これを担うのが浴室換気扇であり、特に夏場の不快感の軽減には大きく貢献してくれます!

 

 

まあ私はホント今日の今日まで、こんな基本的なことも理解できていませんでしたけどね…。苦笑

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

 

 

 

浴室の換気扇は使っていない人も多い?

私のTwitterのタイムラインを見てみると、一定以上の高性能住宅にお住まいの施主の方々のうち、少なくない人数が「浴室乾燥機は使っていない」と言っているんですね。

 

私がよく空調関係で参考にさせてもらっているフエッピーさんなどもそのひとりです。

iiie296.com

 

 

またいろんな人がツイートしてくれていますが、

実は冬も夏も、浴室換気は割と室内の温湿度の負担が大きいんです

夏:外のジメジメした空気が入ってくるから冷房負荷はかえって大きくなる可能性が大きい。

冬:室内の湿気を捨てるから当然エネルギーロスがでかい。

 

 

オガスタの相模社長もこんなコメント。

 

 

 

じゃあ使わないんだったらなくても良くない…?

 

 

 

 

浴室換気を付けないのはアリ…?

と思っていたのですが、よくよく調べてみると、浴室の換気扇は付けておけばいいかな、という結論になりました。

 

例えば夏に室内の湿度が高くなったときの乾燥目的で回したり、浴室で強い洗剤とかを何かで使用するときなど。

そういえば我が家は少し水温高めにして浴室の掃除をするので、その時の湯気を一時的に排出したりと、いろいろ用途はありそうです。

 

 

ちなみにオーブルデザインの浅間さんは、

元々は『CFがあれば浴室換気扇は要らない(使う必要がない)』

とおっしゃっていたようですが、夏は不快なのでやっぱり換気扇あった方がいいと考え方が変わられたようです。

 

arbre-d.sakura.ne.jp

 

arbre-d.sakura.ne.jp

なぜなら「緑の家」では入浴後1時間は排気用の換気扇で湿気の排出を推奨しているし、そのように住まい方の説明している。

新潟県くらいの準寒冷地程度では、過乾燥の問題は全熱交換型換気扇を使えばほぼ無いので、お風呂場の湿気を使おうなんて気はサラサラない。無論・・・湿気=熱なので熱を逃がさないと言う点は良いとしている。

 

 

浴室換気扇は推奨されている設備ですし、メリットも考えると付けておくに越したことはないと思います。

浴室換気扇のメリット
  • 浴室の乾燥目的で使える!
  • 夏場の湿度やニオイを逃せる!
  • カビキラーなども使える!
  • CO2やVOC(ホルムアルデヒドなど)を除去できる!
  • ファンでの乾燥がうまくいかなかった時の保険にもなる!

 

 

 

浴室換気と第三種換気

こちらはいつも参考にしている「Kumanabeさん」とのスレから。

 

 

個人的な印象ですが、「浴室換気を使っていない」という方は、第一種換気を採用しているように思います。

第一種熱交換の場合は、計画換気や温熱環境の観点から、浴室換気扇を止めることが望ましいのでしょうか?(やっぱり全熱交換の設備と全館の空調を考えやすい第一種換気による住まいの方が、浴室換気を使わなくてもいいケースが多い…?)

 

 

というのも、浴室をキレイに保つためには、送り込む空気が快適である必要があります。夏なら除湿された空気、冬なら暖かく適度に乾燥した空気を送り込むことが必要になります。

つまり、ある一定の住宅の性能や温熱環境があることが、浴室の環境をきれいに保つ条件になってきます。

 

我が家は第三種換気を採用しておりますが、夏場はF式にて、冬場は暖房による乾燥を想定しているので、多少マシな温熱にならないかな...?と願っております…^^;

 

 

さらに第三種換気なら『どの場所で排気を行うか?』が重要な要素です。

○浴室は湿度、レンジフードはニオイや湿度。トイレはニオイなどの汚れた空気が発生しやすいので、局所的に排気し続けた方がコストも安く手っ取り早い。

○冬なら、上述のとおり浴室換気を回して暖かくて湿った空気を外に捨ててしまうのはもったいないので、レンジフードやトイレなど室内側で排気することで、浴室内の空気を引っ張り込んで温熱を回収する方法もあるのでは?

など考えました。

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レンジフードによる浴室換気と暖気の移動(イメージ)

 

 

※ただしこの案は、あくまでお湯を張る場合に限るみたいですね…。

→こちらは新居になってから自分でも確認してみたいです!

 

 

 

浴室換気と局所換気

第三種換気の場合、浴室の換気扇は24時間換気の排気として使われていることもあります。

→この場合は換気扇を止める必要はなく、特に夏の浴室の湿度をすてたいなら回しっ放しがいいかと思います。

 

 

逆に、浴室換気扇が局所換気の場合。

家の中が十分換気されている状態に加えてさらに浴室換気扇を回すことになります。

→湿った空気を外に捨てることには変わりないので湿気は取れるものの、外気がいつも以上にどんどん室内に入ってきてしまうことになります。(第三種だと排気しただけ外気を給気するので…)

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局所換気による換気量の増加(イメージ)

そうなってくると、室内よりも快適でない空気(夏は高温多湿、冬には低温低湿な空気)が入ってくるので、温熱環境的にはマイナスになってしまいます。

このイメージがあまりない方も多いかと思いますが、外気の温湿度と家の中の温湿度の関係を一度自分で確認してみるとよくわかるかと思います!

 

 

 

局所換気による外気の侵入を減らすために必要なことは、浴室やトイレの換気扇をなくすことではなく、必要以上に局所換気を回さない工夫が必要です。

一番無駄になっているケースは、もう換気が必要ない(ニオイや湿気がない)状態なのに、換気扇を回し続けている場合です。(私も忘れっぽいのでやりがちなのです…><)

これを防ぐためには、「タイマー機能付きの換気扇スイッチ」や「照明連動換気扇スイッチ」などの採用がオススメです。

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左)タイマー付浴室換気扇スイッチ(WTP53916WP, Panasonic
右)照明換気扇連動スイッチ(WTC5383W, Panasonic

1時間で換気扇が切れるように設定できたり、電気を消してから5分後に換気扇が切れるようにしてくれるものです。

こういった機能によって、消し忘れをなくして過剰な換気をする可能性も減らせると思います!

 

 

 

 

 

最後になりますが、24時間の常時換気でなく局所換気として使うのであれば、気密シャッターは重要な要素になってくるかと思います。

24時間回しっぱなしなら大きな問題にはならないのですが、例えば今回の浴室換気扇のように、局所換気で入浴後だけ回す、という運用の場合、気密シャッターがついていないと換気扇を回していない時でも漏気によって熱損失が生じる可能性があります!

 

なので私は浴室とトイレの換気扇は電動気密シャッター付きの換気扇に変更をお願いしました。^^

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電動気密シャッター付き換気扇(トイレ用、Panasonic

 

 

 

浴室を乾燥させるには?

さて話を戻します。

 

オーブルデザインの浅間先生は、換気の目的は「乾燥」だとおっしゃっています。

 

 

浴室の乾燥ってどうすればいいか?という話ですが、洗濯物と同じく暖かく乾いた風を浴室内に送り込んでやればOKです。

 

そのときに①室内側から風を送り込むのか、②外に排気して室内から給気する(換気)のかって話になります。

でも②の場合(特に局所換気の場合)だと熱損失などの面からややもったいない…。

 

 

そこでいろんな人の知恵を拝見するに、次の2つの方法があるようです。

  • サーキュレーター(扇風機)
  • 循環ファン(CFファン)

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浴室の乾燥手段(例)

どちらも①の方法ですね。

入浴後の高温多湿な浴室に、風を送り込んで乾かしてしまおう、というものです。

この時、換気扇は付けなくでも大丈夫です。換気扇の代わりに、サーキュレーターやCFファンで風を送り込んで乾燥させる、というイメージですね。

 

 

※注意※

サーキュレーターでもCFファンでも、送風の向きは『脱衣室→浴室』です!

(私も前までは換気扇の代わり、なんて思っていたのでてっきり浴室から排気する側なのかと思っていました…。恥ずかしい…。)

 

 

 

 

循環ファン(CFファン)とは?

さて、さきほどすっと出てきた『循環ファン(CFファン)』、一体どんなものなのでしょうか?

今回調べるまではあんまり馴染みがなかったのですが、こんな感じのやつです。

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エアパスファン(V-20PF2、三菱)

 

部屋と部屋の壁にファンを設けることで、各部屋の温度を均一化、湿気対策、換気などに役立つ設備ですね。

 

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循環ファン(CFファン)の活用イメージ

 

 

オーブルデザインのブログではよく紹介されていますね。

arbre-d.sakura.ne.jp

 

 

循環ファンとサーキュレーターは基本的には上記のとおり同じような使い方です。

ただしCFファンの方が、壁付で運用できるためサーキュレーターや扇風機のように出し入れが不要でスッキリします。

 

ただしCFファンも万全な設備ではないので、循環ファンがあるから何かがプラスになるとの捉え方よりも、室内を快適な温室度に保つ事ができる前提がある上で循環ファンやサーキュレーターはマイナスを減らして、更に掃除の手間も減って良いよねって捉え方の方が失敗し難いと思います。

使える環境なら使わない手は無い設備だと思います。

 

 

 

CFファンを導入する場合の注意点

①実績が少ない

まずそもそもメジャーな取り組みではないことにご留意ください。

浅間先生は数年前から発信を続けていらっしゃいますが、まだまだ導入している工務店は非常に少ないです。

なのであまり実績もなく、情報も少ないのが現状です。気になる方は浅間先生のブログをよく読むことをおすすめします。^^

 

私も、工務店に相談した時には「??」と怪訝な顔されました。

え?浴室にパイプファンですか?排気目的?え違う?浴室に吹くんですか?へえぇ…。メーカーに聞いてみますね...。

 

 

 

私は天井換気扇(電動気密シャッター付)+側面換気扇(エアパスファン)の為の穴をメーカー施工していただけるようお願いしました。

こちらは工務店側とメーカー側で対応していただけるかはよく確認しておきましょう。

 

 

②浴室に非対応のCFファンもある

また通常のパイプファンだと、浴室への使用は禁止されているものがほとんどなので注意してください。

先述したCFファンも浴室はダメ、となっていたので一度工務店に断られました…。

 

(※施主責任で付けてはる方もいるのでここは要相談だと思います※)

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V-20PF2の取扱説明書。浴室へは禁止となっている。

 

 

そんな時、運良く浴室用のパイプファンを教えていただけたので現在こちらで設置できそうか見ていただいています。

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浴室用のCFファン(例)

 

 

③思い通りにいかないリスクもある

例えば「人間が快適=浴室の乾燥に最適ではない」というケース。

思ったより浴室乾燥に時間がかかる、など思いもしなかったギャップは生じる可能性は十分考えられます。

それもあって換気扇はなくしてしまうのではなく、残すことにしました。

 

また浴室へ送り込んだ空気によって水蒸気を含んだ空気は浴室ドアから脱衣室やリビングへ出てきます。

家全体の村をなくすのであれば、脱衣室→LDKへの空気の流れを作っておくのもいいかもしれません。

 

 

 

まとめ

それでは今回の記事をまとめます!

☆POINT☆
  • 浴室換気扇は付けよう!
  • 第三種換気で局所換気は熱損失が大きい!
  • 回しっぱなしではなく回さなくても良い、もしくは回すのを最小限にする工夫を!
  • CFファンはまだ実績が少ないから、カバーできる範囲でチャレンジしよう!
  • ある程度の性能や生活スタイル、温室度の考え方などの『山』を越える必要があるのですが越えてしまえば浴室循環ファンは最高!

以上です。

 

 

換気って難しいですよね。

このブログがきっかけでCFファンに挑戦、なんてことはやめましょう!笑

自己責任でチャレンジしてください!^^;

 

 

 

ちなみにクイズの答えは…!

A. ①室内側から風を送り込む、②外に排気して室内から給気する(換気)の2つ!

でした~!

 

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

皆さんが素敵なおうちを建てられますように...