◆住宅カンペブログ◆

「住宅カンペ」発信者のブログ。マイホームを手に入れるまでに勉強したことを記録していきます。多くの人が最高のお家を建てれますように◆(*´∀`*)

◆大寒波でも快適なのか ~5地域G1住宅の限界を見る~

 

 

今回のテーマは「寒波での温室環境」です。

 

 

こんにちは。ぽへです

 

 

 

今年の大寒波、交通もマヒするくらいすごかったですね...。あ、でもぽへさん家なら何にもしなくても暖かいですもんね!^^

それはどうかな…?こんな冷え込んだことはなかったし、いろいろ初めての経験でした!

 

 

本格的な寒さの時、我が家はどうなるのか?実際のところどうなのか?

サーモカメラの画像とともにお送りします、よければ参考までにご覧ください。

 

 

 

さて、今回のクイズはこちら!

Q. 外気温-4℃。我が家の玄関ドアの温度は?

 

この記事を読めばきっと答えられると思いますので、ぜひ探してみてください!

 

 

 

 

10年に一度の大寒波に震える…!

 

 

 

どれくらい寒かったのか?

日本全国で非常に冷え込んだようです。

過去の天気(実況天気・2023年01月25日) - 日本気象協会 tenki.jp

まあ東北以北は別次元なのでおいておくとして、都心や近畿でもしっかり雪が降りました。

 

この寒波については、1週間ほど前から、「10年に一度の大寒」とニュースになっていました。

news.goo.ne.jp

 

 

また気象庁国土交通省が合同で緊急会見を開くなど、非常に危険な寒波でした。

大雪に対する国土交通省緊急発表[PDF形式:約0.9MB]大雪に対する国土交通省緊急発表https://www.jma.go.jp/jma/press/2301/23b/kaisetsu20230123.pdf

気象庁|報道発表資料 (jma.go.jp)

 

 

この時期の自宅周辺の気温推移はこんな感じでした。

気温推移(1/23~1/29)

 

24日の夕方から何があったんだっているくらい気温がぐんぐん下がっていっています。

たった数時間で10℃近く気温が下がってきているからたまったものじゃないですね💦

 

 

この気温の低さは先週と比較すると一目瞭然ですね。

最低気温は-1℃くらい。(1/16~1/22)


最低気温もそうですが、なにより気温が上がってきていない。

まあ25日は終日雪だったので、日射がなかったというのもありそうですが、いずれにしても平常よりも厳しい寒さだったことがうかがえます。

 

 

 

私が住む地域は、5地域の中でも比較的気候は落ち着いており、去年家づくりしていた時も”うっすら積もる程度”だったんですが、今回の大雪は違いましたね。

大寒波による大雪(ぽへ撮影)

交通の便も完全にマヒしていました。

 

こんな気候の中、我が家はどんな環境だったのか、見ていきましょう!

 

 

自宅の性能

我が家の性能はこんな感じです。

  • UA値:0.39、C値:0.2
  • 窓:APW330(樹脂サッシ、ペアガラス)
  • 玄関ドア:イノベストD50
  • 第三種換気(ダクトレス)
  • エアコン:6畳用(1F リビング)、10畳用(2F ホール)

※暖房は24時間連続運転(今回は2台運用)

 

寒波でも高性能住宅は快適なのでしょうか...?

 

 

 

温湿度環境

まずは室内環境です。24日~27日をプロットしています。

室内の温湿度推移

 

5地域だとG1の性能の我が家ですが、大寒波の時でも20-22℃くらいでおよそ室温は維持できています!

 

やはり断熱は裏切りません。

追加コストをかけてでも断熱してよかったと、大寒波の日に家にこもって実感していました!!

 

 

消費電力

続いて消費電力です。やはり気温低下に伴い、消費電力が大きく増加しています💦

24日(火)~26日(木)は消費電力が比較的多い

暖房が約60%エコキュート約30%を占めている

 

 

また25日には、43kWh/日と今までにない量を記録しました。

25日の消費電力

 

 

ただし、寒波の中でも日射があれば消費量は落ち着きます。

26日(晴れ)の消費電力量

 

大寒波といえど、住宅の性能を高めておくことで、消費電力量にそこまで大きく影響することはなさそう、ということがわかっていただけたかと思います。

 

 

太陽光発電

ただし、大きく影響するものもあります。雪が積もると「太陽光は働かない」です。

私の家では、先日の寒波で初めてパネルが埋まるほどの雪が屋根に積もり、翌日の晴れにもかかわらずほとんど発電されないケースが発生しました。

寒波翌日(晴れ)の発電量

 

 

 

※室外機にも注意!

ちなみに24日深夜~25日の明け方にかけてはリビングの室温が20℃を下回りました。

その時の室温状況がこちら。

 

いつもは20℃下回ることはないのに、あれ、寒波すごいな。と思っていたのですが一向に部屋の温度が上がってこない...。

 

 

 

よくよく見てみると、室外機が積雪と凍結のせいでうまく働けておらず、ひたすらに霜取り運転していることが発覚💦

25日朝の室外機の様子

 

 

25日の朝に雪や氷を取り除いてみると、ぐんぐんと室内温度が上昇しています。

赤線(- - -)は霜取りのタイミング

25日は日中ずっと雪が降っていたので日射は全くありませんでした。

なのに気温がちゃんと上がったのは、エアコンがしっかり効き始めたためだと思われます。(もちろん気温上昇もありますが...最高気温0℃とかなのでそちらの要因だけとは考えにくいと思います。)

 

 

消費電力で見てみても、電気を使うだけ使って、暖められていないことがわかります。

25日のエアコン消費電力

 

 

 

 

サーモカメラ

続いて、窓や玄関ドアの様子をサーモカメラで見ていきましょう。

(この時の外気温は、およそ-2~3℃でした)

 

 

我が家の窓は「APW330」。(樹脂サッシ+ペアガラス)

 

 

① 引き違い(南面)

こちらにはニチベイの「断熱バーチカルブラインド」を付けてます。

 

 

これをサーモで見てみると、こうなります。

FLIR画像

やはりサッシはよく冷えてしまう...!

意外だったのは、バーチカルブラインドでも断熱使用ならある程度暖かいぞ、ということですね。

 

ただ窓際はやはり冷たいですね。こうやって視覚化してみるとやはり対策は必要かなと。

 

 

さらによく見てみると、明らかに引き違い窓の角の部分がおかしい...😿

引き違いの角。おそらく漏気している...?

ここだけ0℃って、この冷たさが窓の結露やリビングの気温低下につながっていそう。

 

急募:引き違い窓の漏気の対策方法

 

 

 

② 吹き抜け(南面)

こちらにはニチベイの「電動ロールスクリーン」を設置しています。

これもスクリーンの有無で見てみます。

左)ガラス面 右)スクリーン

 

 

③ 吹き抜け(東面)

こちらにはブラインド等なし!(なぜそんな選択をしたのか。私にもわかりません。^^;)

窓のタイプは一緒なので、南面の窓とほぼほぼ同じですね。

 

 

 

④ FIX(西側)

こちらには「シングルハニカムスクリーン」を設置しています。

窓の表面温度はほかの窓と比べるとやや低い?

これはハニカムの断熱性能によって冷気が窓との間に滞留していたりするからなのでしょうか...?

 

ハニカム全閉状態でのサーモ画像

全閉の状態だと、表面温度はやや高め。でも下部からの冷気はハニカムでも見られますね...。

ただあるのとないのとでは全然違います。本当に。

 

 

⑤ 横辷り(北面)

寝室の窓にはTUISSの「ダブルハニカムスクリーン」を採用しています。

 

全閉時の表面温度はほかのブラインドと比較しても1℃くらい高め。

高い断熱性能を持っていることが確認できました。^^

 

 

ちなみに窓などの表面温度はこんな感じです。

ガラスとサッシの表面温度

 

 

また全閉しておくと結露がひどいのはしょうがないですね。

ハニカム全閉時の結露(AM6時)

 

 

 

ブラインドについてはこちらの記事もどうぞ。

▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽

 

 準備中です💦

 

 

 

 

玄関ドア

我が家の玄関ドアはイノベストD50

室外側は-12℃まで冷えていますが、室内側の表面温度は約20℃

 

 

賃貸のころのドア(約14℃)と比べれば雲泥の差ですね!

 

 

 

ただしあくまで中心部の温度で、取っ手や下部分は温度が低いですね....。

これは補修などすれば改善するのでしょうか?💦

玄関ドアと土間断熱欠損部の様子

 

また我が家は土間断熱はしてもらったのですが、土間紺の上部分の断熱材はカットされてしまったために、一部断熱欠損が見られます。

左)土間断熱の様子 右)玄関ドア周囲の断熱(別記事より引用)

気にならない、という実務者もおりますが、こうやってサーモカメラで見ると部分的に非常に寒くなっています。

 

 

 

詳しくはこちらの記事もみてみてください。

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pohe-homecampe.hateblo.jp

 

 

 

また玄関回りもチェック。

リビング→玄関→土間までの床温度

 

リビングドアは閉めているため、玄関の床温度はやや低めですね。土間は思ったよりも温度が保たれていました。

それでも玄関の気温変化は緩やかなので、やっぱり断熱と空調は正義だと思います。

室内の温湿度推移(:玄関)

 

 

換気

我が家は第3種換気。こんな寒い日にも外気が入ってきます。

 

① 給気口(エアコン周辺)

リビングにある給気口は、暖房用エアコンの近くに設けています。

給気(外気)→エアコンと流れることで、少しでも熱交換的なことができればと思っているんですが実際はどうなんでしょうか...?

 

エアコン周囲のサーモ画像




きゅ、給気口周りが冷たい...。

しかしその冷気は真下にではなく、ややエアコン方向に流れている気がしなくもない...?

またエアコンは24℃設定ですが、吹き出し口は通常は30℃、サーモオフ時は28℃程度になっています。

 

測定誤差かもしれませんが、外気が直接入ってきている第3種換気の給気口よりも、窓のサッシ部分のほうが温度が低いのはちょっとショックでしたね。

 

 

 

 

② 排気口(脱衣洗面)

こちらは電動気密シャッター付き換気口(FY-08PFE9D)に変更しています。

 

こちらは夏の時期の排気口としており、この時期は終始閉めっぱなしです。

 

こちらのサーモ画像を見てみます。

気密シャッターついていても冷たい!

え、冷たすぎないですか。

気密シャッターをつけていてもこんな状況なのか...。

 

幸い、我が家の暖房はリビング→洗面の方向となっており、洗面の寒さとかは気にならないので問題なのですが、何かしら対策は必要そうですね。

 

 

 

 

③ 排気口(トイレ)

こちらも洗面と同様の電動気密シャッター付き換気口(FY-08PFE9D)です。

またこちらに温度計はないのですが、暖房エリアから扉一枚挟んでしまうのでどうしても気温はやや低い感じがします。

 

トイレのサーモ画像

 

こちらの排気口は問題なし。同じ機種を付けているのにどうしてこんなにも違うんだろう?(施工の問題?洗面は後付けです)

 

それとは別に、部屋の隅が冷たいのが気になる...。これは断熱欠損なのでしょうか。一度温度計を置いて温度変化を見てみないといけないですね。

 

あとは給水栓?もしっかり冷たい。

そりゃ朝顔洗う時も水が冷たいですよ...😿

 

 

 

また余談ですが、

外壁側のコンセントの漏気などは見られませんでした。これは一安心でした。

 

 

撮影したサーモ画像は以上です!

やっぱり窓は弱点なんだと改めて実感しました。

皆さん、冬の寒さが気になる方は窓に内窓付けるか、せめてハニカムスクリーンをつけましょう!

 

 

正直、自宅の性能では大寒波は大きく冷え込むだろうと正直不安でした。でも実際は少しトラブルに見割られながらも、ある程度の室温を維持しながら快適に過ごすことができました。

 

大寒波の時にこれくらいの暖かさが保てていることは、自分の住まいの大きな自信にもなりましたし、ローコストで前例がなくても施主が頑張ることでここまでの家づくりもできるんだぞ、といういいケースレポートになったのではないでしょうか。

 

少しでも参考になると嬉しいです!

 

 

 

まとめ

それでは今回の記事をまとめます!

☆POINT☆
  • 10年に一度の大寒波襲来。それでも我が家の気温は20-22℃!
  • 気温が下がると消費電力は確かに上がるけど、高性能住宅ならそこまで気にならないよ!
  • 一番冷えるのは「窓」ハニカムなど適切な対策を!
  • 冷え込むときは室外機の様子も要確認!ずっと霜取り運転していると、室内が暖まらないよ!
  • 高断熱高気密住宅なら、大寒波も快適に過ごせそう!

以上です。

 

 

 

 

ちなみにクイズの答えは…!

A. 20℃越え!(さすがイノベストD50!)

でした~!

 

 

 

 

 

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最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

皆さんが素敵なおうちを建てられますように...