今回のテーマは「様々な基礎」です。
こんにちは。ぽへです◆
今回は基礎づくりの過程を記事にしていきます!◆
基礎なんてどこも一緒でしょ!
それがびっくりするくらい違うんですよ...!💦
今回の記事では、いろんなメーカーの基礎を、施工工程に沿ってみていこうと思います。ぜひ参考までにご覧ください。
さて、今回のクイズはこちら!
Q. コンクリート打設後に養生する目的は?
この記事を読めばきっと答えられると思いますので、ぜひ探してみてください!◆
基礎っていろんな姿があって面白い…?
PICK UP!
今回参照するカンペはこちら!
また自宅の基礎工事をまとめた記事を書いていますので、こちらもご参照ください。
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地盤調査
まずは地盤補強が必要かをチェック。
必要であれば補強工事を行います。(我が家は幸いにも不要でした(^▽^)/🎉)
掘削・砕石
基礎の形状に地盤を掘ります。
こちらは我が家(木造住宅)の掘削工程の様子です。おおよそ家の形や大きさが見えてきます。
大和ハウスやパナソニックホームなどの鉄骨系ハウスメーカーは、基礎鉄筋のためにより深く掘っているようです。
掘削後、転圧していきます。
防湿シート・捨てコン
基礎の下からの湿気を防ぐための防湿シートを先行して施工します。
余裕をもって重ね合わせ、テープで継ぎ目を留めていきます。
イメージ的にはブチルテープなどを使用するかと思っていたのですが、我が家で使われていたのは、見た目はふつうのガムテープでした...。
一条の場合は、防湿シートがやや厚手なんでしょうか。
色もついてるので、シートの破れなども気づきやすそうです。
基礎配筋
防湿シート施工後、基礎コンクリの配筋をしていきます。
「スペーサー」というものを設置しながら、均等に鉄筋を組んでいきます。
※スペーサー:鉄筋を正しい位置に保持し、コンクリートが流し込まれたときにズレないようにするための支持具の1種。
この作業も気が遠くなりそう...。
工事してくださった皆様、本当にありがとうございます💦
その後、配管などの貫通部分にはこういった「スリーブ」が入ります。
※スリーブ:基礎のコンクリートに配管を通す穴を作成し、パイプを保護する。コンクリートを流し込む前に配置される。
またほかの工務店など見ていると、
配筋組んでいる時点でまだ捨てコンがない?
タマホームの基礎に比べると、配筋量が少なく感じる...?
など思うことは様々あります...💦
やっぱり施工会社によって、段取りなども大きく変わってきそう...。
こういった施工方法もあるのでしょうか?
ちなみに、鉄骨系はというと...。
家自体が非常に重たいので、基礎内の配筋もずいぶんといかついですね...💦
尚、この段階の基礎全体を見ると、こんな感じになります。
補足:かぶり厚について
木造住宅の基礎には「かぶり厚さ」というものが規定されています。
これはコンクリートの厚みによって、内部の鉄筋を錆から守るために必要な厚さのことです。
ちなみに、かぶり厚さは次のように規定されています。
- 地面に接する基礎(スラブ面):60mm以上
- そのほかの基礎:40mm以上
こちらの資料は、意外と十分にチェックされないまま進むこともあるのでホント要注意です...。
気になる方はこちらの動画を参考にチェックされることをオススメします!
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打設① スラブ面
いよいよ打設です。コンクリを流し込んでいきます。
右下の職人さんは、コンクリートに振動を加えることで空気を抜き、固まった時に空洞ができないようにしているようですね。
スラブ面の打設後は、職人さんがきれいに均していきます。
そして数日経つと、色味も落ち着き、強度のあるコンクリートになってきます。
また私はこのタイミングで「生コン伝票(レディーミクストコンクリート納入書)」を監督に依頼しました。
呼び強度は24。気温による補正を見ると設計強度は21になっているのかな...?
まあ設計強度としては最低ラインですね...。少し悲しいです。
なお気温による補正値は以下の通り。
- 平均気温が8℃以上:+3N
- 平均気温が0~8℃:+6N
気になる方は、ぜひ確認してみてください!
余談ですが、glazzoというメーカーのスラブ打設後の基礎には、写真のようなオレンジの棒状のものがついていました。
このオレンジのもの、一体何なんでしょう。
型枠組み・打設② 立ち上がり
型枠を組んで、その中にアンカーボルトなどを立ててから、コンクリを流し込んでいきます。
コンクリを流し込んだ後は、コンクリがしっかり固まるまで留め具をつけておきます。
またこのタイミングで断熱材を施工する「一体打ち」という施工もあるようです!
いずれの工法でも、建物の強度と耐久性を確保するのに重要です。しっかり確認しておきたいですね。
個人的には施主の皆さんに足を運んでほしいところですが、難しい場合は現場監督に確認と、写真撮影をお願いしておきましょう。
養生
コンクリートを型枠に流し込んでから固まるまでの間、急激な乾燥や温度変化、風雨や直射日光などから基礎を保護することを「養生」といいます。
季節によって養生の方法が少し異なるみたいですね。
夏季:養生マットや水密シートなどで覆う、散水するなどして水分を維持する。
➡ コンクリートが直射日光や風によって日光の直射を受けたり、風によって表面の水分がどんどん蒸発してしまい、ひび割れが生じるのを防ぐため。
冬季:コンクリートの温度が氷点下にならないよう、シートで覆ったり暖房で給熱するなど。
➡ 気温が低いとコンクリートの硬化が遅れたり、コンクリートが凍結するなどして十分な高度が出なくなるのを防ぐため。
ここで養生シートを用いた基礎養生の様子を見ていきます。
大手ハウスメーカーは、養生の方法もさすがですね...!✨
基礎にビニールを貼っている会社もあるようですが、これはコンクリートを覆って型枠と同じような保湿状態にしているようです。
パナソニックホームやトヨタホームなどの鉄骨系では、基礎の打設時に基礎断熱も施工されているようでした。
やはり鉄骨住宅だと、アンカーボルトというか、土台の留め具が全然違いますね!
住友林業も、おそらく土間部分の基礎断熱と、ビニールでの養生が施工されていました。
ただし。
すべての工事現場がこうあるはずもなく、こんな感じで「雪でも何でも来い!」という気概を感じる現場もありますので、あまり神経質にならなくてもいいのかな。
型枠を外す
十分な強度が出れば、型枠を外していきますが、型枠をつけておく期間にも規定があります。
以下の表から、夏季は6日以上、冬季は9日以上は型枠をつけておく必要があります。
型枠を外すと、とうとう基礎がお目見えしてきます!
ここからは基礎コレクションとしてご覧ください。
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鉄骨系のダイワハウスは、型枠外した後もまだ何というか、武骨な印象を受けました。
積水ハウスは、打設した基礎内に砕石を敷いていたんですがこれはいったい...?
一条工務店などは、防蟻剤(?)か何かを撒いているんでしょうか。
やはりここまで見てきて思うのは、
「ハウスメーカーや工務店によって基礎ですら全然違う」ということです。
どの基礎が良い、ということではないですが、自分がお願いしているハウスメーカーや工務店が、どんな基礎を作っているのかは知っておいて損はないと思います!
気になるポイント
さて、ここからは基礎工事を見ていて気になった点をいくつか挙げていきます。
①基礎工事中の雨
まずはじめに。雨による悪影響はありません。
気になる方もいるかと思いますが、コンクリートは水和反応によって強度が増すため、雨はむしろ歓迎です。
コンクリ打設まで完了していれば、そこまで気にすることもないみたいです。
ただし、土台敷の前にしっかり排水してもらいましょう!
基礎に水がたまったまま、家でフタしてしまうことがないように!
②基礎の境目
基礎って基本的には「①スラブ面」「②立ち上がり部」の2回打設することになるのですが、ここの境目がボロボロだったりするのは安全云々の前に個人的には気になってしょうがないです💦
素人目に見て、耐久に影響があるかは定かではありませんが、きれいに仕上げてほしいという思いを持っていることは知っていただきたいですね。
③アンカーボルトのズレ
まっすぐになっている基礎と、やや歪んでいるがありますが、歪んでいるとやはり気になります。
近所の現場だと、このレベルのものもありました💦
ただ、これもおそらく大丈夫だそうです。
「台直し」といって、土台を敷く際にハンマーなどで叩いてちゃんと垂直に直すみたいです。
アンカーの足元は合っているみたいなのでこのくらいならまぁ許容範囲ではないかと。ただ、台直しやハンマーでぶっ叩いて直すのは推奨される方法ではないのでキレイに入っているに越したことはないですが。
アンカーボルトの歪みを気にされているのでしょうか?
他のボルトも真っ直ぐに見えて垂直ではないので、土台を置く時建方がハンマーで叩いて真っ直ぐに矯正しますよ。
※教科書的には、打設前・打設中に数ミリ単位で調整し台直しをしないようにする事!となっていますが、これをしっかりできている現場は多くはないのかもしれません...💦
そんななかでも、きれいに工事してくださった基礎屋さんには大変感謝しています!
④基礎の配管貫通部分
住宅の基礎には、配管を通すためにいろいろな穴があけられます。
実菅よりも大きい基礎配管スリ-ブをいれて作った穴に、グレ-の配管をいれてあるのでその廻りは隙間が生じてしまいます。
特に基礎断熱住宅では、この隙間が残ると気密性が悪くなってしまうので、発泡ウレタンなどで気密対策します。排水菅だけでなく、給水・給湯菅のスリ-ブ菅、水抜き穴もその処理をします。
写真のような状態のままにしておくと、雨水やシロアリの侵入経路となり、住宅の耐久性が損なわれてしまいます。
以上です。
皆さんの家作りの参考になればうれしいです!
まとめ
それでは今回の記事をまとめます!
以上です。
ちなみにクイズの答えは…!
A. 夏は水分蒸散やひび割れを防ぎ、冬はコンクリートを固めるため!
でした~!
「住宅カンペ」を発信してます!よければこちらの記事もご覧下さい!
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
◆皆さんが素敵なおうちを建てられますように...◆