◆住宅カンペブログ◆

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◆HMの単価っていくら? ~決算書を読んでみる~

 

 

今回のテーマは「HMごとの住宅価格」です。

 

 

こんにちは。ぽへです

今回は個人的に気になっていた、「HMとかローコストとか言われるけど実際どれくらいの値段なのさ?」という疑問について記事にしていきます!

 

住宅の平均単価…?このご時勢なら110万円/坪くらいじゃなんじゃないですかね?

それだと延床や地域に左右されるから企業全体でおおよその相場観が見たいんだ…!

 

 

今回の記事では、上場しているハウスメーカーの決算情報を元に、住宅業界の相場観を見ていきたいと思います!よければ参考までにご覧ください。

 

 

 

さて、今回のクイズはこちら!

Q. HMとローコストだと平均価格にどれくらいの差があるのでしょう?

 

この記事を読めばきっと答えられると思いますので、ぜひ探してみてください!

 

 

 

 

大手とローコストで値段ってどれくらい変わるんだろう…?

 

 

 

 

 

ハウスメーカーの一棟あたりの平均価格は?

さっそく今回の調査結果を見ていきましょう!

 

 ※受注(契約)金額を引用した(出典:各社決算報告書)
価格が一番高いのは積水ハウスのという結果に。次いで三井ホーム住友林業となっており、やはり大手は高価格帯となっている印象。
 
 
 
※詳細な金額は以下の表を参照

出典:各社決算報告書
大和ハウスはこちらのグラフには載せていないが、平均4,000万円くらいなのでほぼ同等か。戸建ての件数はあんまりない(売上の13%程度)。
※今回のデータは「平均値」です。「中央値(この価格帯がちょうど真ん中だよ)」ということではありませんのでご了承ください。
例えば2000万円の戸建て45軒、4,000万円の戸建て50軒、1億の戸建て住宅5棟の場合、平均価格は3,400万円ですが、中央値は4,000万円となります。
 
 
逆にローコスト勢(タマホーム、アイ工務店など)は頑張りすぎでは...?
あくまで平均価格の話ではありますが、積水ハウスで建てるお金があれば、タマホームなら2軒建てられてしまうくらいの価格差なんですよ...。
こうやって見ると、いかにハウスメーカーで建てている方が裕福であるかひしひしと感じてきますね...。
 
 
ちなみに上記の価格帯を参照すると、うちの工務店はローコストに入る感じですね。

SUBLIMEHOMEプラン例(HPより)
 
ちなみに近年のウッドショックや景気の減退を考慮すると、住居費を抑えようとする人が多いのか、ローコスト勢は活況みたいです。
 
これは次に示すデータの「契約件数」にも表れているかと思います。
 
 
 
 

ハウスメーカーの年間契約件数は?

※受注(契約)件数を引用した (出典:各社決算報告書)
これまたタマホーム、すごいですね...。
 
決算ベースではないので恐縮ですが、アイ工務店も大きく伸ばしています。また体感にはなりますが一条工務店も最近よく見るようになった気がします…。
Twitterやインスタグラムを見ていてもこれらのハウスメーカーで建てた方の投稿が多いような気がするのも納得ですね。
 
一方で積水ハウスはやや減少傾向。
まあ積水ハウスは木造戸建がメインの事業ではないですし、単価は上がっているようなので大きく業績が落ちているわけではないようです。
ヒノキヤグループも、ローコストは好調、ハイエンドモデルは大幅に減少という決算内容でしたので、時代として「ローコスト有利」な流れがあるのかもしれません。
 
ただし「おうち時間」「ステイホーム」などの動きもあってからか、住宅需要はここ数年は大きいみたいですね。不景気だと言われていますが、ハウスメーカーは安定した業績を残している印象です。(増収の決算が多い印象です)
 
 
 

大手の金額が高いのはなぜか?

① 延床面積が大きい?
これはちょっと強引かもですが、大手の方が豪華な家が多い=延床面積が大きいために高くなるのではないか?という仮説を検証してみます。
大手3社のみとなりますが延床面積のデータがあったので一覧にします。

積水ハウスのみ鉄骨住宅を含む。木造の場合もう少し小さくなる
大手3社の延床面積は平均で約39坪!(我が家の1.5倍くらいじゃん...。)そりゃコストも大きくなります…!
(※ローコスト住宅はFASTBOOK内に記載がありませんでしたので割愛)
 
積水ハウス大和ハウスの直近の坪単価は102万円ほどだったので、例えばローコスト住宅は30坪とすると、単純に延床面積だけで約1,000万円の差額が生まれることになります。
 
ただし最近はゆるやかに減少傾向。
→不景気や、小さく暮らす、という風潮の表れかもしれません。

 (出典:各社FACTBOOK)
 
 
② ウッドショックなどによる影響?
資材などの価格高騰の影響は大手HMにも出ているようで、決算書の中にも「資材高騰のため減益」「資材不足による着工遅れ」などが挙げられていました。
しかしそれなら2019年以降の話になるかと思いますので、こちらは違うかと思います。(むしろローコストの方がダメージ大きいかもですし)
 
 
③ 性能が優れている?
大手の方が性能がいいので値段が大きく上がる、とは考えにくいかな
というのも、性能が担保されているタマホームやアイ工務店などのコストを見ると、性能の担保にはローコストでも叶えられることが実証されている。そうなると、性能面で大きくコストが膨らんでいくことは考えにくいですね。
性能を担保しなくても、例えば多少電気代かかってもいいなら快適な空調は作れるし、内装などの方が消費者の満足につながりやすいことをわかっている感じがしますね。
 
 
④ 「大手」「ブランド」という安心料?
大手だから任せられる、だから高いお金を払っても大手HMで建てる。という理論でしょうか。十分な資金がある場合、ファーストチョイスは「大手への完全委託」になるのかな…?
携帯電話などがいい例で、
菅前首相が大手キャリアの値段を下げなければならなかったほどに、大手は高価格に設定してても使う人は一定数はいる。やっぱり安心感?が求められているのでしょうか?
個人的にはそうだとしても1000万円は払えません…。断熱や意匠に振ります。^^;
 
 
⑤ 土地の優位性?
建築条件付の土地をいくつも抑えていて、ここで建てたいなら大手で建ててね、というケースは考えられるのかな?このストラテジーは少なくとも高価格の要因の一つのような気がする…。
 
 
 
 

所感

それでは今回のデータを取りまとめて私が思ったことをつらつらと。
  • (個人的に)重要な要素であるはずの「躯体性能」が不透明なままでも、大手HMの住宅が売れている以上、消費者のニーズにはこたえられているということになる!私は性能は大前提だと思って家づくりをしてきたけど、大手で建てる人は性能なんか興味がないのかな?インテリアやブランドなど性能以外のどういった点に消費者は惹かれているのか?ならば工務店が消費者に対してHMよりも優位になれる要素はどこなんだろうか?
  • 住宅業界における「情報の非対称性」が根幹にあるのか?ここが何かしらの理由で崩れた場合、特に大手は今までと同じような販売戦略をとるのだろうか。
  • 消費者には家づくりについてもっと知ってもらいたいと個人的には思っている。今回の調査でより一層その気持ちが強くなったよ。いろんなことを知ってから決める方が後悔しないと思っているので、そういった誰かの家づくりの一助になれるような発信を目指していきたいし、これからも頑張って続けていきたい。
  • 立派な家を建てる大手HMではなく、「暮らし」を豊かにする家づくりができる工務店にお願いできてよかったと思いましたとさ。
 
注文住宅で建てるなら、任せるのではなく、やっぱり自分なりに勉強して取捨選択をしながら自分の好きな空間を作るのが一番だよね!という結論になりました。
ここは人それぞれ考え方が違うところなので意見は分かれそうですが…

 

 

まとめ

それでは今回の記事をまとめます!

☆POINT☆
  • 大手HMとローコストの平均価格は約2000万円も違う!
  • 高価格の要因は「延床面積」や「ブランド」かな?
  • 棟数としてはローコストが優勢!ただし業績としてはハウスメーカーは全体的に好調みたいだよ!
  • いろんなことを知った上で自分がいいと思えるハウスメーカーにお願いするのをおすすめするよ!

以上です。

 

 

 

ちなみにクイズの答えは…!

A. 約2,000万円!もう1軒建てれちゃうね!☆

でした~!

 

 

 

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最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

皆さんが素敵なおうちを建てられますように...